産むまでにしたい100のこと

都内在住のアラサーOL妊婦。赤ちゃんが生まれたらなかなか行きにくいこと、できないことを満喫します!

妊娠までの経緯~化学流産を経てクロミッド処方、タイミング法で妊娠(3)

仕込みを終えてからは、毎朝祈るように基礎体温計をにらむ日々。高温期が3、4、5日…。いつもならこのあたりでガクッと下がってしまうのだったが、このときは6日、7日と続いていた。

もしかしていけてる…!?

11日目、待ちきれずに妊娠検査薬を試す。

尿をかけてじっと窓をにらむが、真っ白。

そりゃこんなに早くできるわけないよね、といったん捨てる。

だが、数分後、やっぱりあきらめきれずに拾ったところ…。

!?

うっすら、赤い線が見えるではないか。

 

妊娠した!!!!

 

おなかのそこから、ぐわっと何かがこみ上げる。

検査薬片手に、神様やご先祖さまや、いろんな大きな存在に感謝をささげた。

 

このわずかなしるしをつなぎとめたくて、不安で不安で、一日に何度も検査薬を試す。

 

けれど、2日後の13日目、線が薄くなる。

ネットでいやというほど調べていたから、それが示すものの意味は分かっていた。

 

化学流産。

 

まだ、決まったわけではない。

けれど不思議と冷静だった。

 

その日は早めに仕事が終わって、仕事帰りに夕方の街へ買い物に出かけた。

 

行きかう人。

活気のあるスーパー。

袋をぶら下げて、坂道を上る。

 

じんわりと町がピンク色ににじんで、

おそらく生まれることのできない、けれど確かに今おなかの中にいる命に、

この世界の美しさがちゃんと伝わっていたらいいな、と思った。

一日だけのデートだった。

 

夫が帰宅して、初めて妊娠したかもしれないことを告げる。そして、おそらくうまく育たないことも。

告げるのは残酷かもしれないけれど、ふたりの子供なので、共有しておきたかった。

夫は黙って聞いていて、運を天にまかせよう、と言ってくれた。

その冷静さがうれしかった。

 

翌日。やはり線はほとんど見えなくなる。夫は出張へ。

その夜は、私がいちばん好きな中島みゆきを聴きながら眠った。ほんのわずかな時間でも、この世に来て楽しかったな、と思ってもらえるように。

 

あくる日、線は完全に消えていた。

覚悟していたからか、動揺はなかった。

そうか…とだけ思った。

 

出張中の夫に、やっぱ赤ちゃんだめでした、とラインを送る。

「残念ですが、ご縁だったと思いましょう」と返信がきた。

それで、ああ、やっぱり本当に終わったんだ、と思った。

【続く】